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東京書芸学園スタッフブログ

リドルストーリー

2015/03/11

こんにちは。出版部の清藤です。
少しずつ春らしくなってきましたが、まだまだ寒い日が続きます。

寒い日は家に篭って読書に勤しみたいものです。
そんな私のお気に入りの一冊をご紹介したいと思います。



米澤穂信さんの『追想五断章』


リドルストーリーという小説の形式をご存知でしょうか。
結末を読者に委ねた小説のことを言います。
この作品はリドルストーリーをもとに展開していくミステリー小説です。



主人公・芳光は大学を休学し、伯父の営む古書店でバイトをする日々。
ある日、古書店に一人の女性が訪ねてきます。
女性は、亡くなった父が書いた5つの短編を探していました。
その内の一つ、「奇蹟の娘」が古書店から見つかります。
芳光は、女性から他の4つの短編も探してほしいと依頼され探し始めます。


主人公が依頼され探すこととなる短編はそのどれもがリドルストーリーです。

例えば、一つ目の「奇蹟の娘」は、眠っている娘が本当に眠っているか確かめるために家に火を放つといった内容で、
その結末は示されておらず、その後娘がどのようになったのかはわかりません。


他の4つの短編もこのようなリドルストーリーとなっています。
そして、依頼主の女性は公開されなかった結末部分を持っており、
短編と結末の組み合わせを模索することとなります。


5つのリドルストーリーと5つの結末。


徐々にある事件の真相が明らかになります。
リドルストーリーと作者、依頼主の女性との関係に驚きの展開が待っています。
興味のある方は是非ご一読ください。



米澤穂信さんの作品は、他の作品もとても面白いので是非読んでみていただきたいです。


私が一番好きな作品は『春期限定いちごタルト事件』です。
何年も前から好きな作品で、何度も繰り返し読んでいます。


タイトルの通り、いちごタルトがきっかけで始まる事件の話です。


この作品の中には様々なスイーツが出てくるのですが、
そのどれもがとてもおいしそうに描写されています。
そして、この作品を読み終わると必ずと言っていいほど甘いものが食べたくなります。


つい先日も読了後に甘いものが食べたくなり、いちごパフェを食べてきました。



きらぴ香という品種のいちごを使ったパフェです。
程よい酸味と甘さでとてもおいしかったです。



最後に筆心のお話を。

2/26に筆心3月号が発送されております。
野口元大先生の巻頭言、大阪展の案内等も掲載されていますので、是非ご覧下さい。

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