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東京書芸学園スタッフブログ

なんて読みますか?

2014/02/21

こんにちは。
指導部の村上です。

記録的な大雪が降りました。交通の混乱など各地から影響が伝えられましたが、皆さんの地域ではいかがでしょうか。
都会は弱いもので交通機関がすぐにマヒしてしまいました。学校は休校となり、物流のストップと買いだめで、コンビニの食料品が品薄続出です。
山岳地帯の集落では孤立状態に陥る所もあるとか。

気候的には、日本を通過する低気圧が蛇行して進む時、日本列島に大雪をもたらすことがあるそうです。しかも今後四、五年はこういう状態が続くそうですから、冬の大雪に警戒しましょう。



さて、前回墨の話しをしましたが、写真は奈良の墨屋さんです。

古梅園


墨の老舗、古梅園さんです。

堂々とした構えですね。風格があります。さすが老舗です。


古梅園さんの看板ですが、なんと書いてあるでしょうか。これはすぐ分かりますね。「墨」という字の古い形です。老舗の看板にはこういう字体が似合います。


看板で、なんと読むか、なかなか難しいものもあります。

京都、奈良で見つけた看板を三つご紹介します。


まず、ひとつめ。

横書きですが、右から読みます。古い時代では横書きは右から読む。
実は、横書きではなく、一行一字の縦書きなのです。それなら右から読むのも頷けますね。
さて、これはそんなに難しくないと思います。
「えのぐ染料」とかいてありますが、「え」は「恵」で「ゑ」の字母です。「ぐ」は「具」で変体がなの「ぐ」というわけです。


では、ふたつめ。

これは難しいというより、看板が傷んで読みにくくなっているといった方が当たっています。
「麹種もやし」と書いてあります。
麹が難しいですね。崩してありますが、もう筆路が不明なので読めません。種の方がまだ分かります。


最後に、みっつめ。

これも草書で崩し字ですが、しかし文字は間違っていません。
じつは「淀屋」と書かれています。


よく見ると、なるほど確かに草書で淀屋と書かれているのが分かります。
書としてもなかなかのものだと思います。
うまいこと崩して正しい。屋は動きと勢いがあって、どこか気取った表情も持っています。

土地柄だけに古い看板が多く、見て行くとなかなかの妙味です。



では、まだまだ寒い日が続きますが、雪に負けずに張り切っていきましょう。

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