2011/10/11
こんにちは、根津でございます。
私は永い間、書道を嗜んでまいりましたが、最近、
驚いたことがありましたので、ここで紹介させていただきます。
『万年毛筆(まんねんもうひつ)』・・・わかりますか?
簡単に言うと、万年筆型の筆ペンのようなものです。
墨液がカートリッジ式のインクのようになっていて持ち歩けますので、
万年筆と同じような感じですが、ペン先ではなく毛筆の穂先がついています。
私は、昨年、初めてこの『万年毛筆』を見たときには
「ああ、ちょっと高級な筆ペンだわ」と思っていました。
筆ペンは、何回か使わざるを得ない状況がありましたが、
なんとも使いずらいものだと思っていたのです。
通常の筆が使い慣れない方々にとっては、筆ペンは便利なものかもしれませんが、
穂先がくにゃくにゃして固まっているようなあの筆ペン独特の穂先は使えません。
ですから、この『万年毛筆』も見ただけで
「使ってみよう」とは思わず「試し書き」すらしなかったのです。
ところが、今回の《書宝秋号》でこの『万年毛筆』を取り上げることになり、
メーカーが異なるものなどを数種類、取り寄せてみたのです。
写真撮影なども私の担当ですので、穂先の拡大写真などを撮っているうちに、
どれが使いやすいか、どういう違いがあるのかと、試し書きもしてみました。
すると、ビックリ・・・。
少し、お高めの本毛を使用した『万年毛筆』でしたが、
なんと通常の小筆と変わらない書き味、書き心地。
これには感動しました。
なぜ、もっと早く試し書きだけでもしてみなかったのかと、
自分を責めたくらいです。
実際に数種類のものを試してみましたが、ほとんど変わりはなく
太め、細め、固め、柔らかめの微妙な違いはあるものの
どれも本当に書きやすいものでした。
「書道」というと、筆や墨、硯などの準備も大変ですし、
後片付けも大変なイメージがあります。
ちょっとした「のし袋」などを書くだけでも、
準備と後片付けはしなくてはなりません。
ところが、この「万年毛筆」をひとつ持っているだけで
いつでもどこでもササッと書くことができるのです。
さすがに、大筆の代わりにはなりませんし、作品制作もできませんが
「のし袋」や「芳名帳」などには大変便利だと思います。
今回の《書宝秋号》では『万年毛筆』の特集もございます。
実際に使ってみないと、カタログだけではなかなか伝わらない部分もありますが
使い勝手の良い、筆と変わらない使い心地のものですので
ご興味のある方は、是非、ご覧になってください。
「芳名帳」などを人前で書く時に、
自分専用の『万年毛筆』を取り出して使う、なんか素敵だと思いませんか。
皆様のご注文、心よりお待ちしています。