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東京書芸学園スタッフブログ

林と心の掃除

2015/01/13

指導部の村上です。
遅れながら新しい年のお慶びを申し上げます。
今年もよろしくお願いいたします。



私事で恐縮ですが、年に数回、樹林の清掃活動に参加しています

先日の日曜日に今年最初の清掃が行われました。



歩いて20分くらいの所に県境を流れる川があります。
川の両岸は整備されていますので、人々の憩いの場として利用されています。
ジョギングコースとして、またサイクリングコースとして、休日はけっこう賑やかです。所々にベンチも設置されています。
大きな桜の木の下にゆったりとした木のベンチがあって、春の頃は青空に花の姿を透かして川の流れを耳にすることができます。



この川に数種類の鳥が生息しています。中でもカワセミが人気を呼んでいます。


カワセミは漢字で「翡翠」と書きます。
空飛ぶ宝石と称されるほどその羽の美しさは翠に輝いて、川面すれすれを滑るように飛翔して行きます。
この日も小さな宝石に出逢うことができました。チィと鳴く声がしたので見ると、きらっとした姿が眼の前を掠めて岸辺の樹木へ飛び込みました。


対岸から撮影したので、姿が小さくて恐縮ですが、円の中に彼がいます。
黄色いお腹を膨らませて、大きなくちばしをツンと上向けています。まずはネットでカワセミをご覧ください。小さいながら彼の姿だとお分かり頂けると思います。

そこからしばらく上流へ歩くと左岸に林が見えてきます。




地元のボランティアの方々が自然を残そうと大切に保存している林です。キツツキの姿を見ることができます。コゲラはよく見られますが、いつだったか「アオゲラが今鳴いたよ」と教えて貰ったことがありました。残念ながら姿は見えませんでしたが、カワセミより珍しい鳥です。この林には猛禽類も来ることがあって、小道に鳩の羽が無数に散乱していて、同行の人によるとそれはオオタカに襲われた痕跡でした。



林を自然の姿のまま残すことが目的ですが、整備が必要です。ゴミ拾いは勿論ですが、林道の柵を直したり、倒れた木を除けたり、ことに雑草の刈り取りが欠かせない作業です。夏の刈り取りはハンパないものがあります。刈り取るそばから生えてくる勢いで青々と群がります。こんなところにも自然の生命力の勢いを感じて、それに負けまいと汗を流しながらみんなで戦うように鎌を振るいます。腰を伸ばして見上げると燃える太陽が容赦なく熱線を浴びせます

冬のこの日は、笹狩りです。

「地面すれすれのところから鎌で刈ってください」との指示が出て、総員20名が持ち場に散っていきました。
笹は地面から真っ直ぐに伸びて行きます。太いもので茎が径1cmにもなり、そこへ何度も鎌を差します。1時間もすると冬場でも汗をかきます。
全員で黙々と作業をして、終了の声が掛って見渡すと、林は見通しがよくなって、これで気持ち良く散策していただける、ひいてはそれが林を美しく保つことにつながるといいます。きれいにしていると不思議とゴミも少ないそうです。



休日の半日を無言の労働に従事していますが、これからも続けようと思っています。

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