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東京書芸学園スタッフブログ

プロの技をひとつ

2011/09/06

はやく過ごしやすくなるといいですね。村上です。

 

 

さて、前回プロの技をご紹介しますとお伝えしましたので今日はそれを解説いたします。

 日常手書きで書く文字はお名前の頻度がもっとも高いかもしれません。

ご氏名を漢字で表記される方が多いと思います。

漢字の形の整え方をプロはどうしているでしょうか。

書道の先生と呼ばれる方はどんな文字を書いても上手ですね。

何万とある文字の形をすべて覚えている。まさか。

では何故ああすらすらと書けるのでしょうか。

それは文字の組み立て方に従って書いているのですね。

漢字は部分単体で表記される文字もありますが多くは部分を組み合わせて構成されます。その仕組みを理解してしまえば形は自然に整うのです。残念ながら学校では教えてくれません。だから文字を書くのが嫌になっちゃうんですね。自転車という乗り物を示して便利ですと云われても乗り方が分からなければ無用の長物です。

余談でした。さて、

「林」を書いてみましょう。

 

 

林は「木」を二つ横に並べます。下記を見てください。

木が二つ並んでいますが「林」になっていません。写真1.jpg

 

 

偏と旁つまり左右の関係が寄り添っていないからです。

赤線の部分を取り払って近づけてみるとどうでしょう。写真2.jpg

 

左右がお互いにスペースを譲って寄り添うのでしっくり一つにまとまります。

書き方としては偏を書く時あらかじめ旁の場所を作ってあげるのです。

ここを短くして書きます。それから旁の左側も短めにして収めます。

写真3.jpg 

 

これは偏と旁を持つすべての文字に適用されます。

応用に上下の関係も同様です。

「花」「岩」を見てください。

 IMG_0531.jpg

 

 

写真4-2.jpg

 

 「藤」は上下左右の構成要素を含んでいるので、こうなります。

 

写真5.jpg 

 

いかがでしょうか。

 

 

ご自身の名前で試してみてください。

 

 

 

 

*おまけ*
「書」という文字の縦線をどういう筆順で書きますか。
じつはプロは最後に書きます。いかがでしょうか。

 

写真6.jpg

 

 

カンタンデスネ。
使ってみてください。書道に詳しい人はなぜ知っているのと驚きます。

 

では、次回は宛名書きのワンポイントです。多分その頃になると思います。年賀状を書かなくてはと思う頃です。

 

 

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